すいたっくす
吹田・摂津地区租推協だより

INDEX

わたしたちの生活と税

(平成16年度大阪府中学校社会科資料より)

わたしたちと税のかかわり
税金の種類

私たちの支払った消費税はどうなるの?
学校などにどれくらいの税金が使われているの?
こんなところにも税金がつかわれているよ!
正しい申告をしなかったら?

国や地方公共団体の財政

財政とは国や地方公共団体の経済活動のことです。
財政に必要なお金の大部分は、税金として集められています。
わたしたちが納める税金は、公共サービスや公共施設にかたちを変え、生活のさまざまな場面で役立っています。
  1. 公債金 国や地方公共団体が事業を行ううえで資金が不足するときに、不足分を借り入れます。
    この借入金を公債金といい、国の公債を国債、地方公共団体の公債金を地方債といいます。
  2. 地方交付税交付金 いったん国税として納められた所得税や法人税などのうち、一定の割合の税金が地方公共団体の財政力に応じて交付されるものをいいます。
    これには使いみちの制限はありません。また、地方公共団体にはいるときは地方交付税とよばれます。
  3. 国庫支出金 国から地方公共団体に対して交付される補助金や負担金ですが、地方交付税とちがい、その使いみちは交付されたときに決められています。
  4. 地方譲与税 国税として納められた石油ガス税や自動車重量税などが、道路の面積など一定の基準で地方公共団体にわたされるものをいいます。

財政の役割
わたしたちが納めた税金を有効に役立てるのが財政の役割です
わたしたちの生活に必要な公共サービスや公共施設を提供するといったはたらきがあります。
たとえば公共サービスには、警察や消防、家庭から出るごみの回収や処理などがあります。
また、公共施設には病院や図書館などがあります。 このように、わたしたちが健康で文化的な生活をおくることができるように、税金は使われています。
< そのほかの財政のはたらき >
所得の開きを縮める
日本の所得税などでは、所得が多くなるほど税負担が大きくなる累進課税制度が採られています。
また、歳出面では社会保障の支出を通じて、所得の少ない人の生活を助けています。
このように、財政には国民間の所得の開きを縮めるはたらきがあります。
景気の動きを整える
会社や個人の所得がのびる好景気のときには、税負担が増えて、景気の過熱にブレーキをかけます。
また、歳出面では、政府の支出を増やすなどして、景気をよくするとこもできます。
税の歴史を見てみよう!
時代 税にかかわることがら 背景
弥生
古墳
日本の税の最古の記録
魏志倭人伝に日本の税に関する最古の記録がある

「女王卑弥呼が支配する邪馬台国には、建物や倉庫があって、集めた税を納めていた」

3世紀
飛鳥
奈良
大宝律令と租・庸・調
古代統一国家の完成により、全国統一的な税の制度が整備された

租・・・口分田の収穫の約3%を納める

庸・・・年間10日間の労役につくか、代わりに布を納める

調・・・各地の特産物を納める

雑徭・・各地の土木工事などに従事する(年間60日間))

懇田の私有化

645
大化の改新

701
大宝律令の制定
班田収授の法

743
懇田永年私財法

平安 荘園と年貢、労役
貴族や寺社が地方豪族と手を結んで、田畑の大規模な開発に努めた結果、荘園制度が成立した

農民は荘園領主に年貢や労役など、さまざまな税を納めるようになった

年貢・・・田畑の面積別に課せられる税のこと(米などの生産物)

794
平安京に都を移す

1180
源平の内乱が始まる

鎌倉
室町
経済の発展と座役
鎌倉時代には、守護や地頭、荘園領主などの保護のもとで、経済が発展した
(貨幣の流通)

同業者が集まって「座」が誕生し、生産や販売を独占する代わりに座役という税を、製品や貨幣で荘園領主に納めた

新税の誕生

室町時代には、農民からの年貢のほか、商工業の発展とも関連して新しい税の誕生が見られた

棟別銭・・・家屋の棟数別に課税された税金

土倉役・酒屋役・・・当時、最大の商人であり、高利貸を行っていた質屋(土倉)と酒屋の営業に課税された税金

1192
源頼朝が鎌倉幕府を開く

1338
足利尊氏が征夷大将軍となる

1467
応仁の乱が始まる

安土
桃山

太閤検地と石高の課税
天下を統一した豊臣秀吉は、全国の田畑の広さをはかる太閤検地を行った

これにより年貢取り立ての基準「石高」を定めた

1590
秀吉が全国を統一する
江戸

年貢確保と運上、冥加
年貢は江戸時代になっても受けつがれ、税収のほとんどを占めていた
(4公6民、5公5民)

この時代から、取り引きや生活のいろいろなものに税がかけられるようになった

運上・冥加・・・商業、鉱工業、漁業、運送業などの営業者に課税された、この時代の雑税

1603
徳川家康が江戸幕府を開く

1643
田畑売買禁止

1853
ペリーの来航

明治
大正
昭和
(戦前)

大事業だった地租改正
1873(明治6)年、地租改正が実施され、土地の所有者には地券が発行された。この地券に書かれた土地の価格の3%が地租で、納税はお金で行う金納とされた

江戸時代からの雑税1553種を整理し、あらたに間接税が創設され、国税と地方税に分けられた

1887(明治20)年、所得税が導入された(別名「名誉税」)

当時、衆議院議員の選挙権は、直接国税15円以上を納める25歳以上の男子に限られていた

1899(明治32)年、法人課税が実施された

増税の続いた昭和戦前

戦争が続き、そのたびに増税が行われた。昭和初期には物品税、電気ガス税などが創設された

1940(昭和15)年、給与所得者に源泉徴収制度が導入された。
法人税が所得税から独立した

1868 
明治維新

1889 
大日本帝国憲法の発布

1894 
日清戦争

1904 
日露戦争

1914 
第一次世界大戦

1931 
満州事変

1937 
日中戦争

1941 
太平洋戦争

昭和
(戦後)

戦後の税制とシャウプ勧告
1947(昭和22)年、納税者が自主的に税額を計算して申告する、申告納税制度が設けられた

1949(昭和24)年、アメリカのカール・S・シャウプ博士により「シャウプ勧告」がなされ、これを基礎に戦後の税制が整備された

1946
日本国憲法の公布
平成 新しい時代の税制へ
1989(平成元)年、消費税が導入された
 

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